6月から会社員からフリーランスエンジニアに転向したのですが、必要だった手続きをメモっておきます。(漏れがあれば追記していきます)

在籍中にできる手続き

会社に在籍中にできる手続きになります。退職後にやっても良いものも含まれています。

開業届(個人事業の開業・廃業等届書)

  • 目的
    • 青色確定申告により最大65万円控除を受けられるようになる
    • 屋号で銀行口座やクレジットカードを作成できるようになる
    • 屋号で業務委託契約(準委任契約、請負)を締結できるようになる
  • 手続き
    • 概要
      • freee を使って書類を作成し印刷して、税務署に提出するだけ
    • 必要書類
      • 個人事業の開業・廃業等届出書(開業freeeで作成)
        • マイナンバー記載あり
        • 捺印必要
    • 所要時間
      • 書類作成が1時間程度
      • 税務署に直接届出する場合は、窓口での作業は2分程度
        • 提出時、マイナンバーカードを確認され、書類記載のマイナンバーが正しいことを確認される
        • その後捺印してもらい、控えを受け取って作業完了
        • 即日、その屋号で銀行口座等の開設手続きを進めてOKとのこと
        • 注) 郵送の場合は「控え」も一緒に提出する必要がある。捺印後返送いただける

青色申告承認申請

  • 目的
    • 確定申告時に「青色申告」をできるようにするための手続き
    • 青色申告(複式帳簿)+電子申請であれば、65万円の特別控除が受けられる
  • タイミング
    • 事業開始日から2ヶ月以内 or 1/1〜3/15の間に行う必要あり
  • 手続き
    • 開業freee を利用していれば、開業届と合わせて勝手に作成される
    • 必要書類等も開業届で、開業届けと合わせて税務署に提出すればよい

事業用銀行口座

  • 目的
    • 事業に関する入出金を個人用とは別で管理することで、確定申告や税理士相談に備えられるし、会計ソフトとも連動しやすくなる
    • 屋号付き口座にすると、「個人」ではなく「事業者」と認知されやすいメリットあり
      • 例えば、インターネット上で事業を展開したときに、振込先口座が個人名義だと信頼度が落ちる
  • 手続き
    • 以下、楽天銀行の 個人ビジネス口座 の例
    • 1) 個人口座 を開設する
      • 画面で必要事項入力
      • 楽天銀行アプリをダウンロードして、本人確認書類を二点撮影して登録
      • 数日後に口座開設され、一週間後くらいにカードが届く
      • 郵送されてきた書類の通り、アプリで作業して完了
    • 2) 個人ビジネス口座 を開設する
      • 必要書類(以下2点)
        • 1) 個人事業開業届のコピー
        • 2) 業実態について確認できる書類
          • 発注書、請求書(インボイス)や納品書
          • 業務委託契約書、工事請負契約書や売買契約書等
            • 開業前は上記書類が手元にないので、事業ホームページでもOK
            • 自分は、急遽 こちら のページを作りました^^;
      • 手続き
        • ログイン後、画面下の方にある「個人ビジネス口座開設」から作業開始
        • 必要事項を記入して申請
        • 数日後に封筒が届くので、上記の必要書類を封入して送付
        • 10日後ぐらいにメールで連絡が来るので、楽天銀行マイページの「個人ビジネス口座開設」からアクティベート
        • 個人ビジネス口座用のアカウントでログインできたら完了

事業用クレジットカード(or デビットカード)

  • 目的
    • クレジットカード連動の会計ソフトを使えば、クレジットカードを使った出金履歴を自動的に記帳することができる(とはいえ、領収書の添付は別途必要)
  • 楽天銀行ビジネスデビットカード(JCB)【非推奨】
    • 楽天銀行個人ビジネス口座サイトから作成でき、じっさいに作ったのですが、大問題が発覚しました!
    • 会計freeeと連携することができません
    • JCB カードは MyJCB に登録してMyJCB IDを使って連携するのですが、楽天ビジネスデビットカードは MyJCB 登録対象外なのです(涙)
    • 楽天銀行へも念のため問い合わせましたが、自動連携する方法はないことが確定しました
    • 利用明細をCSVダウンロードしてしてアップロードすることはできるのですが、自分はそれだと嫌だったので解約しました...

その他

  • メールアドレス
    • 念のため、仕事用に新しくgmailアカウントを作成しておいた
  • 名刺
    • 念のため、名刺交換をする可能性もありそうなので作成しておいた
    • こちら を利用
      • Web上で自由にデザインを変更できるのでとても便利
      • 数日後には届いた
  • 業務経歴書
    • 以下2点対応した
      • Wantedly のプロファイル
      • Google ドキュメントで作った職務経歴書
        • これをPDF化したものをレジュメとして提出

退職後にする手続き

こちらは退職後しかできない手続きです。

国民健康保険への切り替え

  • 基本的には国民健康保険へ切り替えることになる
    • 現在の健康保険を2年間継続することもできるが、全額負担になるので微妙
  • タイミング
    • 退職日の翌日から14日以内に市区町村役場で手続きを行う必要あり
    • 14日を過ぎても致命的ではなく、遡って保険料を払えばいいらしい
  • 必要書類
    • 健康保険資格喪失証明書または離職票(退職証明書でも可)
      • 関東ITソフトウェア健康保険組合の場合
        • 会社で対応してくれる場合
          • 自分の場合は、退職の3週間前ぐらいに会社で対応して発行してくれました(感謝)
        • 直接窓口で申請する場合
      • 扶養家族についても記載されている
    • 本人確認書類(免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
      • 本人の分だけでOK(扶養家族分は不要)
    • (印鑑は不要でした)
  • 手続き
    • 役所で5分程度の手続きで完了。その場で保険証を受け取れる

国民年金への切り替え

  • 厚生年金保険から脱退し、国民年金に加入する事になる
  • タイミング
    • 退職日の翌日から14日以内に市区町村役場で手続きを行う必要あり
  • 必要書類
    • 年金手帳 or 基礎年金番号通知書
    • 健康保険資格喪失証明書
    • (印鑑は不要でした)
  • 手続き
    • 役所で5分程度の手続きで完了

会社員とフリーランスの違い

控除について

  • 会社員の場合
  • フリーランスの場合
    • 売上 - 経費 = 利益の計算式で出した利益に対して税金がかかる
      • 事業に関わる経費は経費として計上できる
      • 経費0円だと会社員時代よりかなり課税されることになるので、多少面倒でも経費はちゃんと計上した方が良い
      • あらゆる領収書は経費で落とせる が参考になる
    • 青色申告特別控除で最大65万円控除される

消費税について

  • 会社員の場合
    • 発生しない
  • フリーランスの場合
    • 二年前の売り上げが1000万円を超えていたら、納税義務が発生する
    • 二年前の売上金額が1000〜5000万円の場合は、「本則課税」の他に「簡易課税」も選べる
      • エンジニア(=サービス業)の場合は経費(仕入れ)が50%行くことはほぼないだろうから、「簡易課税」が基本的にお得
      • 課税期間初日の前日までに、消費税簡易課税制度選択届出 が必要
    • 本則課税
      • 顧客から受け取った消費税 - 経費 * 消費税率 = 消費税
      • 売上1000万円・経費200万円の場合
        • 1000万 * 10% - 200万 * 10% = 80万円
    • 簡易課税
      • 顧客から受け取った消費税 - 顧客から受け取った消費税 * みなし仕入率 = 消費税
      • サービス業で、売上1000万円・経費200万円の場合
        • 1000万 * 10% - 1000万 * 10% * 50% = 50万円

社会保険(国民年金/厚生年金)について

  • 会社員の場合
    • 国民年金(本人が払う)
    • 厚生年金(会社と折半で払う)
      • 本人が払う保険料は、標準報酬の18.3%の半分
        • 例: 月収51万 => 標準報酬50万 => 保険料: 50万 * 18.3% * 50% = 45,750円/月
    • 社会保険控除
      • 保険料は全額控除される。国民年金と厚生年金を払ってるので控除金額も多くなる
  • フリーランスの場合
    • 国民年金
      • 内容は会社員と同じ
    • 厚生年金
      • 保険料は0円だが、当然受給額も0円
      • 受給金額早見表を見る限り、受給期間15年でだいたいトントン(保険料=受給額)となる模様
    • 社会保険控除
      • 保険料は全額控除されるので、厚生年金を払わなくなった分控除額も減る
  • 考察
    • フリーランスになると、厚生年金を払わずに済むが、受給もなくなる(もちろん支払い済みの分は受給される)
      • 今後少子化で受給額が減ること、年金機構の破綻リスク、早世リスクを考えると、厚生年金に加入していることがなんとも言えない(個人の判断による)
    • 社会保険控除が減る
      • だいたい月収分ぐらいの控除が減り、社会人時代の月収の三分の一ぐらいの金額の税金を年に納める事になる

お金回りのトータルはどうなるのか?

上の知識を得た上で、会社員=>フリーランスに変わった時のお金回りを軽くシミュレーションしてみます。

  • 前提/仮定
    • 会社員時代の給与収入=フリーランス時代の売上
    • 売上1000万で消費税納税義務あり
    • 所得税20%+住民税10%
    • 経費は計上しない
  • 控除
    • 給与所得控除(最大195万)が減り、青色申告特別控除(最大65万)が増える
    • 小計: (-195万 + 65万) * 30% = - 39万(経費0円のケース)
  • 消費税
    • お客様から預かった消費税が100万。みなし仕入率50%なので、50万が納税額になる(つまり50万円手元に残る)
    • 小計: +50万
  • 社会保険
    • 保険料は、厚生年金分が減るので71万支出が減るが、その分受給額も減る
      • 色々な可能性があるので、なんとも言えないが実質プラマイゼロと考えておく
    • 71万分、社会保険控除が減る
    • 小計: -71万 * 30% = -21万
  • 合計
    • -39万 + 50万 - 21万 = -10万
    • => 経費0円前提で-10万程度なので、経費を30万程度計上できればトントンになるっぽい
    • => 実際には会社員時代の給与収入より、売り上げは増えるはずなので、おそらく普通にやっていれば増えると思われる

その他

雇用保険被保険者証について

退職時に会社から雇用保険被保険者証をもらいますが、これは再就職する際に新しい会社に提出する必要があるらしいので、大切に保管しておく必要があるみたいです。

会計処理や確定申告について

実際やったら追記する予定です。